うで毛を剃らない女: Being Hairly Woman is Fun

結構前のこと。6月にプチ卒業パーティーということで、大学から車で40分くらいのところにある、Ashdown forestへクラスメートと1泊旅行をした。ハイキングして夜はフルコースのBBQ、のんびり。

IMG-20170624-WA0031

今年もテレビのコマーシャルや電車広告はたくさんの「ムダ毛」系情報にあふれ、無毛を強制してくる。そこで少しばかり「ムダ毛」について、書こうと思う。

思春期を迎えたころから、夏が近づくと、憂鬱になる理由が2つ。それは蚊にさされることと、自分がとくに毛深いほうだったから、腋・うで・脛のヘアーとどう闘うかということだった。

「ムダ毛」の闘いの最初の一歩は、小学生のときだ。ある日、クラスの男の子に「まゆ毛が繋がっている」と言われたのだ。隣にいた女の子が「失礼しちゃうな~こらっ」みたいなことを言ったのを覚えている。

その時はそんなに気にしなかったけれど、まゆ毛濃い⇒恥ずかしい、の等式は威力を増し、私はムダ毛処理の渦の中に巻き込まれていった。

脱毛テープ、クリーム、カミソリ、毛抜き、電気毛抜き…いろいろと試した。試したけれど、ヘアたちはしぶとくて、なくなるどころかスクスクと育った。とくに腕は長年の日々の処理に生き残っただけあって、すごく長くてふわっふわ。扇風機の風に揺れるのが見えるくらいだ。

どんな感じと言うとこんな感じ。

IMG-20170624-WA0032.jpg

この写真なら分かるだろうか。

img-20170624-wa0032-e1499904527711.jpg

たくましい腕!

処理しなくていいんじゃないか、と考え始めたのは2013年頃だったと思う。欧米の女性はうで毛を気にしないけという話もあり、「ムダ毛」を処理し続ける意味が気になった。なぜ女の子だけ毛がムダになるのか。

まいにちパンツで出勤していたので、まず足の処理は簡単にやめられた。腕はやっぱり気になって、表向きはクーラーがきついという理由で、長袖を着ていることもあった。

その一方で、京都の真ん中で働いていたので、ワキの処理から解放されたくて、隣の隣のビルに入っている大手エステの脱毛に通っていた。うで毛は処理していなかったけど、ワキはどうしても気になったのだ。エステティシャンの人達も、奇妙なお客さんだな~と思っていたかもしれない。

IMG-20170624-WA0035

つるつるの無毛肌がいいと思うのもよいけれど、それでも処理するのが身だしなみ、処理しないのは外見を諦めていて、怠慢、というのは偏狭だと思う。

イギリスでうで毛を処理している人は見たことがなかった。もっとも、体毛の色が目立たないという事情はある。また肌がブラウン~黒ならば、うでや足の毛は目立たない。

目立たないかどうかは横においても、フェミニズムの流れでわき毛やムダ毛を見せることがある。町やジムで観察していると、ワキを処理しないのは少数派だった、けれど、Brightonという街の性格もあって、全く希少と言う訳ではなかった。

日本のサイトでも、おしゃれで素敵な海外の女性が腋毛を伸ばしていたり、ピンクに染めている記事など取り上げているが、日本のセレブにはまだいないようですね。こういった記事を書いているひと、実際どうしているのか。

毛を剃るのをやめた女性たちがなんだかカッコいい

IMG-20170624-WA0042

Guardianでは、アディダスの広告になった、すね毛をふさふささせた女性の写真を取り上げている。ピンクのドレスを纏った女の子が威圧的に見下ろしてるアングルで、強く自立した女性を印象づける。

Hairy legs in a fashion advert are good news for feminists … aren’t they?

まとめサイトなどを見るといろいろな議論がある。フェミニズム系が多いですね。こちら( Everyday Feminism )は体毛の処理で女性をStigmatizeしてはいけない4つの理由をあげている。

①幼い女の子の視野を狭める
②女性性・男性性の2項対立を暴力的に助長する
③(②を受けて既存の常識を疑うのは)レズビアンの女性だけではなく、ストレートの女性もより自由にする
④Othering (他人化、あるものや人を道のものや自分と異なるものとみなす行為)

①~③は分かりやすい。選択肢を限定されないということだと思う。

④は何だろう?と思ったが、体毛処理の有り無しが、社会的なカテゴリーと結び付けられることだそうだ。例えば、美しい歯並びの白い歯、クリアな肌、キレイ目の洋服、といった外見が、階級を示唆するものになるのと同じだ。

DSC_0473 (2).JPG

こんな研究があるそうだ。アリゾナ大学のFahs教授は、女子学生に10週間すね毛と腋毛を伸ばしてもらった。その結果、多くの学生は自分の体を「dirty」と感じ、家族やパートナーから嫌悪、怒りの対象となってしまった。

ただし、特定の学生は非常な嫌悪感を示されたという。ワーキングクラスの人、有色人種はより難しい状況におかれるというのだ。有色人種の女性は体毛によって白人中流/上流階級の女性との「違い」が強調される、と話したという。肌の色に呪われて、毛に呪われて、マイノリティが二重に疎外されるというような話だ。同じコンテキストを日本では感じにくいかもしれないが、この呪いの刷り込み自体は分かる。

DSC_0457 (3)

IMG-20170624-WA0043

ムダ毛処理の歴史は結構長いらしい。古代エジプトでもローマでも、女性はムダ毛処理のプレッシャーのもとにあったという。へぇぇ。

しかし一般化するのは、カミソリや脱毛クリームが大量生産されるようになった19世紀。コンシューマリズムと共にムダ毛⇒恥ずかしい、という刷り込みが行われ、20世紀に入ってからの新しいファッション、露出が高いドレスやビキニの登場も、拍車をかけたらし。

一生懸命に自分のカラダと、果てない闘いをするのは…、不毛。1960年代に始まるフェミニズムで人類史上初めて「アンチ・ムダ毛」のイデオロギーが誕生したけれど、今もまだ大成功には至っていない。

先のGuardianの記事は、脱毛や美白コンシューマリズムに作り上げられたこと、そして今度は「毛」をクールな素材として扱い始めたことを指摘している。その上で、アディダスの広告による「ジェンダーの境界の再考」に対して、不愉快に感じることは、まだまだ女性の選択肢は自由でないと。

 

DSC_0462 (2)

もしかしたら、来年の夏頃から、日本でも「毛」が流行るかもしれない。それはファッションリーダーたちに限られたものになるかもしれない。日本のムダ毛に関するスティグマはものすごく深いものがある。

先日も友達の息子さん(4歳)は私の腕を見て、「なおちゃん、すげー男だあ」と言われたので、「女の子でもね、毛があるんだよ~」と話した。

自分のからだに自信が持てず、他人の目が気になってなんとなく隠しちゃうことが今もある。例えば電車で、「隣に座っている女子高生、どう思っているかなあ」とか。うで毛なんて小さなことだけれど、少しずつ自分と他の人の呪いを解きたいと思う。

広告

Foodie week:チキンビリヤニとかBorough Marketとか

1週間、ルームメイトのDの友人であるM氏が遊びに来てくれた。M氏はカトリックの神父さんだけれど、前職は一流ホテルのシェフ。滞在中に私は寿司パでおもてなし、M氏はいろいろなインド料理を作ってくれた。その中でもチキンビリヤニが物凄く美味しかったので記録。

DSC_0418 (3)

材料は米、鶏、ヨーグルト、玉ねぎ、トマト、じゃが芋、生姜にニンニク。それから各種スパイス。各種といっても、カルダモン、クローブ、クミン、コリアンダー、チリパウダーと、いたって普通なのだけれど…マネできない美味しさだし、手順が複雑&手がかかりすぎててマネする気力がおこらない。

DSC_0408 (2)

ビリヤニはおめでたいときとか、特別なシチュエーションで食べる、日本でいうなれば多分お赤飯のようなものみたい。なんといっても手がかかっていて、たぶん合計調理時間は4時間くらい。

準備段階の様子(といっても調理開始から3時間くらい経っている)。マリネされた鶏肉、フライドオニオン・ポテト、フレッシュコリアンダー、ジンジャー・ガーリックペーストが見える。

お米が見えないが、すでに半分炊き上げてスタンバイされている。

鶏を炒めている様子はダイナミック。バルキーで置き場が無く、批判の的になっていた、中国人フラットメイトの中華鍋が、今日ばかりは大活躍する。

DSC_0409 (1)

DSC_0410 (2)

すごい迫力。。。

奥に見えるカラフルなプラスチック製のケースはスパイス入れ。色々なスパイスをセットにして保管できる。

右手にソースパンがパンの上に置かれているが、辛いのと辛くないの、半分半分に作ってくれているから。フライパンの中にはお湯が張ってあって、中身が蒸されている状態。炒めあがった鶏のグレイビーの上に、半調理済みのお米をかぶせて蒸し上げる。

DSC_0411 (2)

Boom Boom…

部屋中と言わず、フラット中、なんならエレベーターホールまで、スパイスの鮮烈な香りに包まれる。Dや私も同じスパイスで料理するけれど、香りからちがう…不思議だ。

今気づいたがM氏、Tシャツ着替えてる。ビリヤニづくりはそれくらい重労働なのだ。

完成間近。

DSC_0413 (1)

とっておいたフライドオニオンとコリアンダーを散らして…

DSC_0414 (1)

完成!

食べるときはなべ底から鶏とスープをがっさりと取って、混ぜ合わせながら食べる。チキンとグレイビーが一番下、その上にバスマティライス、コリアンダーとフライドオニオン。

DSC_0415 (2)

DSC_0417 (2)

付け合わせはきゅうりとトマトのライタ。刻んだミントが入っている。

DSC_0412 (1)

ビリヤニを手で食べる人、ナイフとフォークの人、フォーク一本勝負の人といてちょっと面白い。

DSC_0419 (2)

インド人が手で食べた後のようす。キレイだ。

DSC_0421 (2)

味覚神経を刺激するスパイスのハーモニーに、思わず目をつむって食べた。

お代わりして、とてもヘビーでおなかがはちきれそうだったけれど、悔いはない。イギリスに来て食べたもので、まちがいなく一番美味。

翌日は図書館の勉強のあいま、お弁当に。幸せ。

DSC_0423 (3)

土曜日は、ロンドンのBorough Marketへ。テロ事件が起こったばかりだが、ちゃんと開催されていた。人出はさすがに少なかったみたいだけれど、丸焼きの豚もちゃんとあった。

DSC_0425 (3)

写真で見ると…グロテスクだな。

DSC_0424 (2)

内外からの観光客やロンドナーが集まり、大変にぎやか。すごいぼったくり価格という感じでもなく、どのお店も少しずつ試食ができるので、何も買わなくてもお腹いっぱいになりそう。警察の姿は思ったより少なかった。みんなハンターのようにキョロキョロとしながら歩いていて、それでも楽しそう。

またテロの標的にならないとも限らない、とみんな少しは考えていると思う。日々を当然に過ごすことがなんと大切なことか。改めて、暴力は一番イカン、なにをもっても許されない手法だと思った。

M氏はチーズやフォアグラなど、ヨーロッパの食材店で立ち止まっては、「調理学校時代に習ったもので、実物は初めて見るんだよー」と大変幸せそうで、こちらも幸せになった。

DSC_0427 (3)

Vertigirls Trip to Dartmoor

5月の祝日を利用してVertigirlsというクライミングチームでClimbing tripに行きました。イングランド南西にあるDartmoor国立公園の岩は粒の大きい花崗岩(リーダーのクリスティンいわく、sexy granite)。野生の仔馬が闊歩していたりとってもきれいな所で、Torと呼ばれる岩塊がのどかな牧草地の中にポコポコ出現します。

IMG-20170529-WA0007.jpg

やさしいシングル&マルチピッチを登ったのですが、みんな殆どカムは使いません。ナッツとヘキセンのみ。「カムって一番信用できないでしょう。効き具合がどんなかわからないし、いつ壊れるかもわからない」と。上の写真は今回ペアを組んだドーンと。フリーの編集者の彼女は博識でクライミングへの洞察も深い。

プロテクションはもちろん、天候(ほんとうに変わりやすい)、アンカーの作り方(ボルトは皆無)、ダブルロープの操作、ルートファインディング、岩場のサステナビリティ等々、考えることが沢山あって、自分がクライミングのほんの一部しか考えてなかったんだなあと痛感しました。全体的にまだまだ勉強不足ですが、今回の旅を糧に焦らず経験を積んでいきたいです。

DSC_0366 (2)

18813850_10154663631621724_7257075084363791590_n

一緒に行ったVertigirls(http://www.vertigirls.net/)は私の住むBrightonを拠点にする女性のクライミングチーム。クライミングを通して女性のエンパワメントをミッションにしていて、メンタル・フィジカルのハンディがあるメンバーでスタートしたとのこと。と書くと固そうですが、つまるところクライミングとアウトドアが好きな女性が、リーダーのクリスティンを慕って集まっている感じ。

あさイチ、岩とハグしているクリスティン。ずっと昔からクライミングをやっているのかと思いきや、人生の転機があり、12年前に始めたとのこと。いまはVertigirlsを主宰するだけでなく、インストラクターの資格を所有し、各地で登ったりレクチャーしたりの日々のようです。ピンク&スカイブルー基調にリノベートしたワーゲンのバンに寝泊まりしているという。超ロックでカッコイイ。

DSC_0369 (2)

イギリスはBMCが女性をターゲットにしたキャンペーン”This girl can climb”(https://www.thebmc.co.uk/this-girl-can-climb)を展開したり、Women’s climbing dayのイベントを主催したりと、女性が自分でイニシアティブをとってクライミングに向かう環境づくりに熱心です。ジェンダー系の話はなんとなく距離をとっていたのですが、自分でやると決めたクライミングに責任を持つことは男女かかわらず同じ。女性・男性のカテゴリーがあるのが事実な以上、避けて通るのは見たくないものに目をつぶっていることだなあと思うようになりました。

DSC_0348 (2)

自らを顧みてみると、これまで自分はその時々の男性パートナーにあらゆる面で頼りすぎていたと思うし、意志決定までも依存していたと思います。もちろん頼ることが悪いわけではないのですが、女性だけという環境にあると「自分の選択」が強く後押しされるように思いました。

DSC_0374 (2)

クライミングを始めて間もないアンジェラも、クラッククライミングのフォローにチャレンジ。写真はナッツを回収しているところ。この日は風が強くて吹き飛ばされそうなほどだったけれど、最後まで残って登っていた1人でした。

Climbed in Dartmoor with Vertigirls end of May. Fantastic trip… It became one of the most memorable climbing for me here in England. I tried several “sexy granite” trad routes, including multi-pitches. Using wires and hexes is intimidating at the beginning, but I got more comfortable to use them during the trip. Thank you so much Vertigirls, now I am looking forward to climbing with girls soon.

Adaptive Climbing Initiative

インクルーシブクライミング、パラクライミング、これまであまり触れることが無かった。日本だとモンキーマジックが視覚障害者のクライミングをけん引しているのは知っていたくらい。イギリスに来てからいろんな障害を持っている人がクライミングをしている姿を見たり、メディアで目にすることが増えた。

たとえばこれ、North Faceのビデオ。

続きを読む

Robert Chambers 教授のワークショップ・春

日々の授業、Term paper、修論のテーマで翻弄されつづけ、気付けば3月も後半。ペイパーのアイディアをリサーチフェローや友達に話すと、焦点がずれてて効率が悪くて説明が下手で伝わらないとヘコムことばかり。しかし寧ろ自分の英語力でもシンプルに力強く話せるくらいねらいを明確にしたらいいのだ。Struggling struggling struggling struggling struggling…それでも春は来る。

DSC_0198 (2)

続きを読む

Walking East Sussex – Beachy Head and Long Down

ブライトンに居る良い所のひとつに、たくさんの二次的自然に囲まれていて素敵なウォーキングトレイルが沢山あることだ。 Beachy Head and Long Downのルートはこの本で見つけたルート。ブライトンからバスで1時間半程度のトレイルへ。South Down国立公園の一部でナショナルトラストのビジターセンターがEastbourneの街の西側にある。

dsc_0141-3

続きを読む