イギリス大学院留学記2016(退職~渡航編)

2016年4月にサラリーマンを辞め、9月にイギリスの大学院に入学する。受験のプロセスは前に書いたが、ここでは退職から渡航までの約半年間の記録を書き残しておこうと思う。

●初期設定
私=日本の大学でMA取得、3年間サラリーマン経験。29歳になりました。
語学力=IELTS 7.0 取得
ファイナンス=私費留学、奨学金無し
何をするか=イギリスの大学院で開発学修士号取得を目指す。卒業後の就職先を探す。
なぜ留学=①国内だけでなく海外の地域開発を学ぶ、②とくに開発学の視野で企業(中小含む)のグローバルな活動を捉える枠組みを学ぶ、③英語での学術活動や職務をするためのトレーニングをする

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●準備まとめ・時系列
①現地への下見旅行(4月)
有休消化期間を利用して現地に旅に出た。大学の手続きなどは特にないが、キャンパスの様子や街の雰囲気を知ることで、住む場所や生活をイメージすることができた。

②寮の申し込み、学費支払いなど(5月~9月)
出願から合格のアクセプトまでは、留学エージェントを介していたが、5月頃からは直接のやりとりも発生した。寮の申し込みの際にトラブルがあった以外は、申し込みや学費・寮費の支払い、学生証用の情報登録などはスムーズで、専用のウェブサイトがあるので安心だった。
また、6月にはSussex留学生の同窓会による集まりがあり、そこでの情報をもとにお金の準備や身の回り品の準備を行った。

③準備勉強、リーディングリストの文献精読など(7月~9月)
6月後半頃に基礎文献のリーディングリストが送られてくるので、そちらを読む。全部読むことは難しい量なので、特に重要な文献として挙げられていた5冊程度に絞って購入したが、参加型開発に関連する書籍ばかりで、自分の関心とずれていた(開発学の関心事の把握という意味ではよかったが)。
そこでグローバリゼーションやビジネスを研究している先生の業績リストから、IDSワーキングペーパーをダウンロードしていくつかチェックした。
また、日本語の国際開発学の文献も購入し、コースの開始に備えておく。(まだ読んでいない…)

④Tier 4 VISAの取得(7月~8月上旬)
VISAの取得は出願代行を依頼したエージェントの有料サービスに申し込んだ。書類を書くだけなので自分でもできるかもしれないが、記入欄の説明の意味が分からない部分(知らないと中々わからない系のモノ)もあったので、利用してよかったと思う。(周りに経験者が居れば別だが…)
申請からVISA取得は1か月程度であったが、急げば2~3週間で可能だろう。

⑤家族・友達と過ごす(7~9月)
大学に入ってから10年、久々に実家で過ごしたひと夏だった。クライミングつながりの友人との再会や邂逅もたくさんあった。
しばらく日本を離れると思った時、改めて恥ずかしいまでに、今まで仕事のことや将来のことなど、自分のことで頭がいっぱいだったことを思い知った。もう、1人ではないのである。

⑥引っ越し・退職に伴う手続き(随時)
転出届から始まり、年金、保険など様々な手続きが必要。年金は企業の厚生年金から国民年金へ、医療保険は父の扶養に入ることに。退職金は失業期間が短く扶養控除との抵触も考えられたために受給しなかった。
年金は支払いが繰り延べられるが、脱サラ組で何より痛いのは住民税の支払いだろう。キツイ。日本の治安とインフラを月数万円で買っていると思えば、安いのだが、キツイ。

⑦スペイン語学習(継続)
大学で第2外国語として履修したスペイン語を使えるようになりたくて発意。6月に約1か月グアテマラへ渡航。その後もSkypeレッスンを継続したいところ。

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●持参物
・パスポート、VISA書類、現金、クレジットカード、マネーパスポート
・IDSテキスト、開発学本(日本語)、読みたい本たち(須賀敦子、丸谷才一など)
・玄米、お味噌、梅干し、ほんだし顆粒、お箸
・PC、スマートフォン、コンセントプラグ、マルチカードリーダー
・服、黒いスーツ(靴がないけど)、雨合羽、折りたたみ傘
・身の回りのもの、ランニングシューズ、ドライヤー、眼鏡2つ、使い捨てコンタクト
・クライミングシューズ、トポ(south east England sandstone)
・のれんカレンダー、湯飲み、日本っぽいポストカード(退職の時に餞別としていただいたもの)

●現地で買うもの
・自転車
・携帯SIMカード
・保険(90日間はクレジットカード付帯保険が有効、以降は民間保険に加入)

●予算(必須のみ)
①渡航関係 約20万円
・寮費前払い
・VISA申請サポート
・VISA申請費用
・航空チケット (片道)

②現地 約400万円
・寮費
・学費
・生活費

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●日々の記録
4月12日
半日出社。無事に仕事と片付けが終わり、有給消化がスタート。

4月14日
出身大学の聴講生に登録し、最初の授業。アカデミックな英語のテキストを輪読する。ディスカッションももちろん英語。イギリス人とドイツ人の英語分からなすぎて落ち込む…

4月15日
イギリスへ下見旅行へ出発。仁川乗り換え遠い。本来はManchesterも訪れて大学を決める下見のつもりだったが、見切り発車でSussexに決めていたので、ほぼフリープランの旅になりそう。

4月18日
いよいよ大学へ。ホステルからバスで30分あまり北にむかう。キャンパスきれい。隣の敷地は牧場みたいだ。
山手にある寮のエリアから、続々と学生たちが授業に向かう姿が見える。こんなに街・世間と隔絶していてキレイなところで、学問ができるだろうか…?
まずIDSの建物を見て、Housing office へむかい、寮のパンフレットをもらう。キャンパス内の住まいもグレードがさまざまのようだ。
やっぱり実際見てみると雰囲気違うな~利便性をみたらキャンパス内だけど、オフキャンパスの寮(ブライトンの街中にある)も、魅力的だ。あとはコストの問題!夜はホステルのお兄さんにも意見を聞きながら、寮の申込みを済ませた。

5月10日
ハウジングオフィスから、はやく寮のデポジットを払うようにとメールで請求が来るものの、website が何か違う…
実はエージェントが手続きするものらしく、担当の方がすぐに対応してくれた。ビックリするなぁもう…それにしても、英語聞き取れなくてへこむ。スーパーの店員さんとかは露骨にイヤな顔するし。。

6月5日
東京でSussexの卒業生の方との懇親会に参加。同窓会の役員の方からの説明や、現役学生さんとのSkypeで、生の情報がもらえた。ビザの申請は早くても7月末で、1週間くらいでおりるみたい。事務手続きは万事がかなりギリギリになるっぽく、準備をする覚悟をしていたので拍子抜けした。
学期末ペイパーの書き方や、スパバイザーの見つけかたなど、システムがかなり違うので不安だ。特に私の行っていた大学(日本)は、自主自学が主だったので、うまくできるだろうか…
今年は日本人学生が多いらしく、今日も17人の出席があった。社会人と学生半々くらいで、やはりDevelopment Studies 関係が多く、educationとglobal businessのコースの人が複数だった。外資系に勤めている人も数人。ほぼ全員が修士課程。だいたい、日本人留学生のプロファイルが分かってきたぞ。
今後皆さんとはいろいろ仲良くやっていきたいな~

6月9日
今から間に合う奨学金のアプライを済ませる。
京大にて、4月からなんとか出席を続けていた授業の最終日。二冊目のテキストが抽象的かつ難解で、読みきれたことを皆で労り合った。学部生に混じって、二冊のテキストで1回ずつプレゼンも担当したが、プレゼンの作り方と、ディスカッションのスキル向上に、かなり役立ったと思う。
その足で、京都➡羽田➡ロス➡グアテマラ。3週間ばかりスペイン語の練習に。首都のグアテマラシティは世界でTop 10に入る治安の悪さだとか…とにかく安全に気を付けたい。

6月16日
グアテマラで授業が始まる。学校の生徒はインターナショナル。しかし英語疲れる。スピーキングとリスニング能力の乏しさがつらい…そして英語がスペイン語と英語がこんがらがっている。一日の最後は日本語も出てこなくて困った。

6月23日
グアテマラ生活もはや2週間。早い。今日はエージェントからメールで、VISAのCASが転送されてきた。これでVISA申請ができる。
エージェントのVISA取得サポート(有料)を使っているけど、どれくらい役に立つかなぁ?不明。ただ締め切りを設定してもらうだけでも、気分的にはかなり楽になる。
明日はイギリスのEU離脱の是非を問う国民投票だ~残留する…よね?!
ところで、留学用に作ったキャッシュパスポートはかなり便利。現地通貨で引き出せるのが最大のメリット。ケツァルが簡単に手にいれられてらくちん~

6月30日
グアテマラ滞在残りわずかにして、屋台で食べたものにあたるというドジをふむ。深夜のトイレで緑色の液体が自分の口から出てきて、これはヤバイなと思った。
そんなタイミングで大学のハウジングオフィスから寮が決まったという連絡が。第1希望の寮に割り当てられたみたいだ。
さらに、IDSから入学前のリーディングリストも送られてくる。日本に帰ったら最低限は取り寄せよう。

7月11日
グアテ帰国から1週間、やっと体調がよくなってきた。
VISA申請の予約を7月の後半に入れた。申請書は、自分で書いてからエージェントに確認してもらったが、いくつか訂正が入った。
慣習的な用法の単語が多く、意味の分からない設問がいくつかあった。これの解説がついたマニュアルはかなり役に立った。
価格相応かは微妙だが、安心を得たいなら有料サービスをつける価値はある。
ちなみに、過去の海外渡航履歴を記入するセクションが面倒だ。昔のパスポートは捨ててしまったので、記憶をたどるしかない。
webサイトで電子申請をしてから申請日を予約し、申請書の現物を大使館に持参するシステム。支払いはクレジットなので便利。

7月13日
奨学金①の残念通知きた。さすがに甘くないなー…

7月26日
奨学金②の残念通知がきた。
リーディングリストの本を読んでいる。少しずつだが、Sussex、IDSの開発学研究の立ち位置が分かってきた。

7月28日
東京へVISAの申請に向かう。新橋のVISAセンターは普通のビルのなかにあり、最初は通りすぎてしまった。申請自体はシステマチックで、30分もあれば終わる。審査には2、3週間かかるとのこと、自宅への郵送を依頼した(2000円くらい)。
ところで、いつものことだが、クライミングのせいで指紋が薄く、指間接が反り返らないため、生体認証が手こずる。私より手指が変形しているクライマーは沢山いるが、彼らはどうしてるんだろう?ビザセンターでは思いがけない出会いもあり、面白い時間だった。

8月2日
奨学金③もやはり×
その他にも色々あり、自分で活路を開いていけるか不安になる。。

8月12日
VISAセンターから封書届く。ビザがおりたようだ。30日間だけの仮のVISAなので、現地で正式なものを受けとることになっている。エージエントにも連絡した。
残るはケータイの手続き、貯金の整理、パソコン購入、部屋の整理。

8月24日
パソコン購入、といっても取り寄せになる。持ち歩けて何でもできる1台が結局経済的と考え、surface 4にした。ケータイのsimロックも解除。イギリスでsim card を買えたら、番号保管の手続きをしようと思う。あと、学費などの支払いができるように、キャッシュパスポートとネットバンキングの環境を整えた。
大学からは8月下旬にはいり、色々な事務系のメールが入るようになった。今日は寮のconfirm のメールがきたが、24時間以内に返事をしろということで、かなり乱暴。
IDS からは学期はじめのオリエンテーションの時間割も送られてきて、いよいよ入学が近づいてきた感じ。こちらは分かりやすい。全学は事務が雑なのかな…?

9月2日
いよいよ出発まで1週間となった。大学副学長からのWelcomeメールが来た。さらに、個人の連絡先や、学費支払い等のオンライン登録ページがオープンした。基本的にとても分かりやすいつくりのページで、不安は感じない。寮の申し込みの時とはかなり異なり、よくオーガナイズされているようだ。
IDSのハンドブックを読み、履修するクラスをだいたい決める。グローバル・ビジネスの分野の教授陣の構成を見ると、農業・食料の分野、環境の分野が多い。それだけ研究者や実務家としての需要があるということだろう。私は産業政策・中小企業政策をキーワードにしたいので、どのように絡めるか考えるところだ。
1st termは3つの授業があり、①開発の基礎(必修)、②開発経済学基礎、③エンパワーメント、を取ろうと思う。モデルを使うような科目については、関連する日本語の基礎的文献を持参したほうが良さそうだ。2nd termは①研究手法基礎論(必修)、②グローバルビジネス・バリューチェーン、それと③地球環境系のクラスか、アセスメント方法論のクラス。修論を含めての合計単位、計算が合わないのはなぜだろう…

9月8日
だいたい荷物をまとめ終わった。スーツケースに入りきらなかった荷物を郵便局から送る。国際エコノミー便(SAL)で、11㎏・13,000円くらいだった。3~16日で到着するというので、3日で着いたら困るな。私が向こうに着くのは11日だし…
IDSのコーディネーターから、1st termのタイムスケジュールと、授業のシラバスが送られてきた。リーディングリストがずらずらっと並び、レポートの締め切りもすでに明示されている。1学期で受ける授業は3つだけだが、かなりの仕事量が見込まれることが、容易に想像できる。気合が入った。
シラバスは各回のクラスの内容が詳しく書き込まれており、その都度利用するテキストのリンクが貼られていて、IDSのサイトにアクセスするとまとめて見られるようだ。これは便利!ただし大学アカウントでログインしないとならないようで、テキスト本文まで読めるのかは不明だ。
今日はE-ticketを印刷しておこう。台風改め熱帯低気圧が迫っているが、交通機関は大丈夫だろうか。

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